大震災から3週間が過ぎ、少しずつ光が見えている部分と、相変わらず心配な部分が見えて来ました。
瓦礫が少しずつ片付き車が走っているシーンをテレビで見ると良かったな~とホッとします。
一方で、東京電力の福島原発事故は、深刻な状況です。
まずは、正しい情報を下記にご案内します。
日本核医学会
http://www.jsnm.org/japanese/11-04-01
放射線医学総合研究所
http://www.nirs.go.jp/index.shtml
そして、これは放射線が人体に与える影響;放射線被曝の早見図です。
---放射線の風評被害とメディアの罪---
東京電力の福島第一原発の放射線による風評被害で、
キャベツの農家の人が首吊って自殺してたとブログで知りました。
遺族の方々は口を揃えて、「福島原発に殺された」と言っているそうです。
放射性物質の漏洩被害の原因は、未曾有の大震災である事は間違いない。
しかし、昨今のメディアの有り方にも責任が有ると感じるのは私だけでは無いようです。
理解できないから不安に成ると、池上彰さんも言っていました。
でも、やさしく説明して理解させようとするメディアが池上さんしか居ないのが情けないです。
一般人には馴染みのない放射線を表す単位と厚生労働省の定めた暫定規制値などの説明は不足していますよね。
つかんだ事実を単純に早く報道することは大事かもしれないですが、
それを解り易く正確に伝える知恵と知識がメディアに足りないと感じます。
私自身理系ですが、放射線は専門外なので池上彰さんの番組での解説をここに記載して
放射線を表す単位を皆さんにも理解して頂きたいと思います。
ベクレル;放射線源の強さ表わす単位です。(いわゆる放射能)
放射線源の強さを表すのが、 ベクレル(Bq)です。
光に例えると、懐中電灯の電球が出す光の強さが放射線源でのベクレルに相当します。
放射線を出す能力の大小を放射能と言います。
(出す側)
グレイ;放射線が人体に与えるエネルギーの大きさを表わす単位がグレイです。
放射線が人体に当ることで、体にエネルギーを与えます。
このとき放射線から受けたエネルギーの大小を測るためにグレイ(Gy)です。
1 Gyとは、放射線によって1 kg当りに1 J (ジュール)のエネルギーが与えられた状態を指し、
人体に対してどれくらいの強さで当たるかを示します。
光に例えると、懐中電灯に照らされる明るさがグレイに相当します。
(受ける側)
シーベルト;放射線が人体に及ぼす影響を表わす単位がシーベルトです。
(影響度を表す)
被ばくの影響を考える場合は、シーベルト(Sv)の大小を見ることになります。
放射線が人体に吸収されることによって影響が発生しますが、
その大きさは
放射線の種類によって異なります。
ベータ線やガンマ線では、1 Gyは1 Svになりますが、
アルファ線では1 Gyは20 Svとなり、アルファ線の方が人体に与える影響が大きいということになります。
光に例えると、同じ明るさを白熱球と蛍光灯で照らした時、白熱球の方が暖かいと言うことに相当します。
シーベルト/h;1時間当りの放射線量のことで、1時間当りに人体が放射線から受ける影響を示します。
hは時間を指します。
放射線が1 µSv/hあるとは、その場所に1時間留まった場合に、1 µSv/h × 1時間 = 1 µSvの影響を放射線から受けるということを意味しています。
被ばくの影響を考える場合には、人体が受けた等価線量を考えるので、Sv/hを使用する場合には、これに時間を掛ける必要があります。
放射線とは、波長が短い電磁波や高速で動く粒子のことです。
放射線には、エックス線、アルファ線、ベータ線、ガンマ線、中性子線などの種類があります。
有効利用されるガンマ線、エックス線などの種類があります。
人体への影響は、7,000ミリシーベルト(700万マイクロシーベルト)以上を
全身に浴びると死亡する危険があります。
放射線を受けた量によっては健康に影響を及ぼすことがありますが、
生涯に受ける量が10万マイクロシーベルト(μSv)以下であれば、
ただちに健康に影響を及ぼすおそれはありません。
100ミリシーベルト(10万マイクロシーベルト)までは健康に影響がないと言われています。
※放射線の量は、人が受ける放射線の量をマイクロシーベルト(μSv)という単位で表します。
先日、風評被害の発端に成ったホウレン草と原乳の影響度は?
ホウレン草の、54,100ベクレル/㎏ですが、年間摂取量で考えると84㎏。
同じ濃度のホウレン草を14年間食べると10万マイクロシーベルトに相当します。
ホウレン草を14年間食べ続ける人が居るのですか?
原乳では、874㎏で10万マイクロシーベルトに相当しますので、
1年の摂取量を115Lとして(長野県の例)8年間飲み続けるのですか?
水では、965ベクレル/㎏で、4,710リットルを飲み続けるのですか?
普通に食べていれば常識では有り得ない数値なのです。
つまり、暫定規制値について誰も詳しく知らなかったのに、メディアが恐怖をあおっているのです。
本当に怖い放射線は、自衛隊・消防士・警察の方々が命がけで立ち向かっている放射線です。
心から感謝したいと思います。
本当は怖くない放射線は、食品類から影響を受ける放射線です。
風評被害を引き起こして居るのは、メディアでは無いかと感じてしまいます。
福島や茨城の野菜に放射線が検出された情報を、皆さんはどこから入手しましたか?
それはテレビでは無いですか?
官房長官や東京電力の発表を部分的に映像で流すのは、テレビなんです。
これはテレビとしては非常に安易な番組の作り方で、制作費もほとんど掛からない。
そして、視聴率が稼げる。(意地汚いですよね)
テレビでも言ってますが、放射線はカラダには害がほとんど無いレベルです。
小さな問題だったのに、大げさに伝えているのがメディアなんです。
私たちは普段から宇宙からの放射線を浴びているのです。
健康に対する害は、タバコや酒や紫外線からも受けています。
もちろんタバコを健康上悪いと知りながら吸っている人は、
自分でリスク管理をしながら、それを自ら犠牲にしているのでしょう。
放射能は好きで浴びたい訳では有りませんので同じ土俵で議論できません。
しかし、子供が居る部屋でタバコを吸わない様に気を付けていますか?
酒に弱い後輩に、「まあ一杯」って勧めていませんか?
曇りの日にもキチンと日焼け止めを塗っていますか?
流しに味噌汁を流してませんか?
つまり、一般の人は放射線だけ「難しくて分からない」「でも、子供が居るから」と
突然良い人になって、過剰反応しているのでは無いでしょうか?
メディアは、それで起きる2次被害はどうでも良いと考えていないのでしょうか?
不安や恐怖に侵される前に、情報を正しく理解して適性な行動をする努力をする事が、
被災者の支援に成ると考えましょう。
メディアのレベルを高める事は我々には出来ませんが、
情報を正しく判断する事は、被災者に成った時に必ず役に立つのです。
メディアの影響力は高いのだから、
それを作る人達に知恵と知識と良識を持って欲しいと思いませんか?